においを感じる機能が低下したり、全くにおいを感じなくなったりする状態のことです。 私たちが「味」として認識しているものの多くは、「におい」によるものです。
そのため、嗅覚障害になると「味がしない」と訴えて来院される患者様も少なくありません。
においは、鼻の奥にある嗅粘膜(きゅうねんまく)という部分でキャッチされ、その情報が嗅神経を通って脳に伝わることで認識されます。この通り道のどこかにトラブルが起きることで、嗅覚障害が引き起こされます。
鼻づまりなどが原因で、においの分子が鼻の奥のセンサー(嗅粘膜)まで届かない状態です。
においの分子は届いているものの、センサーである嗅粘膜や、情報を脳に伝える嗅神経がダメージを受けている状態です。
においの情報を処理する脳の機能に問題がある状態です。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が原因の場合は、抗アレルギー薬や抗生物質の内服、ステロイド点鼻薬などを使用し、鼻の炎症を抑えます。
神経のダメージが疑われる場合は、神経の働きを助けるビタミン剤や漢方薬を処方することもあります。
特に風邪の後の嗅覚障害などで効果が期待されている治療法です。
日常生活の中で意識的ににおいを嗅ぐトレーニングを行います。
お薬で改善しない場合は、病院をご紹介し、内視鏡手術を検討することがあります。
朝晩の2回、レモン、ユーカリ、バラ、クローブ(またはコーヒー、カレー粉など身近な強いにおいのもの)など、数種類の異なるにおいを意識的に10秒ずつ嗅ぐ練習を毎日続けてください。神経を刺激することで、回復を促す効果が期待できます。
ガス漏れや煙のにおいに気づきにくくなるため、キッチンには必ずガス漏れ警報器や火災報知器を設置し、正常に作動するか定期的に確認してください。また、食材の傷みにも気づきにくいため、消費期限・賞味期限の確認を徹底し、見た目や触感にも注意を払いましょう。
加湿器を使用したり、こまめに水分補給を行ったりして、鼻の粘膜を適度に潤すよう心がけてください。
嗅神経の回復には、数ヶ月から年単位の時間がかかることがあります。
すぐに効果が出なくても自己判断で治療を中断せず、根気よく通院を続けてください。
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